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非該当でも介護サービスを受ける方法「事業対象者」

目次

要介護・要支援認定と事業対象

介護保険サービスとは、無理のない負担額(1割~3割負担)で充実した介護サービスを受けられる制度です。ただ、介護保険サービスを受ける為には、要介護・要支援認定を受ける必要があります。

残念ながら?要介護・要支援認定が非該当の場合は、介護保険サービスを受けることが通常は出来ません。ただし、「事業対象」という制度を利用すれば、非該当であっても一部介護保険サービス(デイサービス・訪問介護)を利用することが出来ます。

事業対象までの流れ

 


お住まいの市町村窓口や地域包括支援センターに申し込みを行うと、「基本チェックリスト」による評価を行います(上図黄色のライン)。

この「基本チェックリスト」に該当すると、要介護・要支援認定が非該当であっても、介護保険と同様の一部サービスを受けることが出来ます。

※上図は簡略化を目的として、矢印などを一部省略しています。

基本チェックリストとは?

引用文献:厚生労働省

事業対象者

  1. №1~20までのうち10項目以上に該当⇒複数の項目に支障
  2. №6~10までのうち3項目以上に該当⇒運動機能の低下
  3. №11・12全ての項目に該当⇒低栄養状態
  4. №13~15までのうち2項目以上に該当⇒口腔機能の低下
  5. №16・17のうち№16に該当⇒閉じこもり
  6. №18~20までのうち1項目以上に該当⇒認知機能の低下
  7. №21~25までのうち2項目以上に該当⇒うつ病の可能性

上記基準のうち、一つでも該当すれば事業対象者に該当します。要介護・要支援認定が非該当であっても、事業対象であれば何等かの項目に該当するのではないでしょうか?

サービスの具体的な内容

介護予防・生活支援サービス事業(サービス事業)

対象者は、制度改正前の要支援者に相当する者。 ①要支援認定を受けた者 ②基本チェックリスト該当者(事業対象者)

事業 内容
訪問型サービス 要支援者等に対し、掃除、洗濯等の日常生活上の支援を提供
通所型サービス 要支援者等に対し、機能訓練や集いの場など日常生活上の支援を提供
その他の生活支援サービス 要支援者等に対し、栄養改善を目的とした配食や一人暮らし高齢者等への見守りを提供
介護予防ケアマネジメント 要支援者等に対し、総合事業によるサービス 等が適切に提供できるためのケアマネジメント
  • 事業対象者は、要支援者に相当する状態等の者を想定。
  • 基本チェックリストは、支援が必要だと市町村や地域包括支援センターに相談に来た者に対して、簡便にサービスにつなぐためのもの
  •  予防給付に残る介護予防訪問看護、介護予防福祉用具貸与等を利用する場合は、要支援認定を受ける必要がある。

一般介護予防事業

対象者は、第1号被保険者の全ての者及び その支援のための活動に関わる者。

事業 内容
介護予防把握事業 収集した情報等の活用により、閉じこ もり等の何らかの支援を要する者を把 握し、介護予防活動へつなげる
介護予防普及啓発事業 介護予防活動の普及・啓発を行う
地域介護予防活動支援事業 住民主体の介護予防活動の育成・支 援を行う
一般介護予防事業評価事業 介護保険事業計画に定める目標値の 達成状況等を検証し、一般介護予防 事業の評価を行う
地域リハビリテーション活動支援事業 介護予防の取組を機能強化するため、 通所、訪問、地域ケア会議、住民主体 の通いの場等へのリハビリ専門職等 による助言等を実施

具体的なサービス内容

引用文献:下関市

物凄く端的に説明すると、要介護・要支援状態になる前の早い段階から、リハビリの専門家(理学・作業・言語聴覚)による公的サービスを受けることが出来る制度と言えるでしょう。

事業対象のまとめ

  • 要介護・要支援認定が非該当であっても、事業対象により介護保険と同等の一部サービスを受けることが出来る。
  • 事業対象者になる為には、市町村窓口や地域包括ケアセンターで手続きを行う必要がある。
  • 事業対象者になる為には、基本チェックリストを受ける必要がある。
  • 基本チェックリストに関する7項目に一つでも該当すれば、事業対象者となる。
  • 事業対象を含む介護予防・生活支援サービス事業はデイサービスと訪問介護が主なサービスとなる。
  • 事業対象者になれば、早い段階からリハビリ専門家による公的サービスを受けることが出来る。

 

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